出会いと別れの季節
8801Fの引退以来、初期更新ドア最後の砦となっていた8805Fだがついに運用を離脱、廃車された
代替として80056Fが2024.4/2から営業運転に入っている
廃車に伴う搬出作業が行われたためそちらの様子を写真とともに見ていこうと思う
3月末
くぬぎ山の工場には変わり果てた姿で佇むやつの姿があった
前面ガラスは取り外され
ライトはぬかれ生気を失っていた
乗務員室はドンガラ
殆どの機器が取り外されていた
側面を見れば特徴である初期更新ドアと移設された車椅子・ベビーカーマークが
手歯止めが使われていた
未来ある者、無い者
4月上旬
8805引退の裏で新たな仲間が増えた
再びくぬぎ山を訪れると今度は8805が居た
部品撤去の真っ最中という状況だった
クーラーのキセが取り外され、型番が見えるようになっていた
どうやら東芝製のRPU-3025というらしい
車内には取り外された部品が無造作に置かれていた
先ほどと同じ日
この日より搬出が開始された
初日は−3、−4の2両が搬出となった
これまでとは異なる順番での搬出に驚かされたのはここだけの話である
半分に切られ、8805−4津田沼方のブロックが空へ飛ぶ
終わりの始まりだ
同じ編成だったはず
なのに…
後を追うように松戸方も積み込まれる
編成内に唯一ある貫通扉
その上にはパンタグラフから飛んできた汚れが
↑注意
(黒っぽいので露出をオーバーにしてます)
台車も後を追う
また一組のFS014が消えていった
台車の搬出からほどなくして8805−3が姿を現した
その後ろ、本線上には代わりに入ってきた80056Fの姿が
移動をして梨園を挟んでの撮影
生憎の天気ではあるが梨の花が春の訪れを告げていた
搬出最終日
先週とは打って変わって春らしい快晴だった
作業はテキパキと行われ、到着した頃には既に津田沼方のブロックは姿を消していた
大幅に早くなった時間に動揺しつつも最期を見守った
警笛を鳴らし8806Fがそばを通過してゆく
数ヶ月後どうなるのやら…
テイクオフ
運転台機器は残されたままのように見えた
車椅子・ベビーカーマーク移設×初期更新ドア
唯一無二の車体がトラックに載せられる
桜並木を横目に交差点を左折してゆく
この前日にはケーヨーデイツーの名が消えることも発表されていた
車両、鉄道会社、店名どれも数年後には懐かしいとなってしまうのだろうか
残念ながら先頭部は間に合わなかったがFS014台車を上から見ることができた
8805−6の足を支えてきたモノだ
先頭車用のため後部に載っているものには排障器が取り付けられている
最初にこの高架を踏みしめた者が、今度は下をくぐる番に
この画像が8805F最後の画像となった
ここからは持ち合わせている画像で過去を見ていこうと思う
一番古いのはこれ
2012年のサンクスフェスタの際の画像だ
茶帯である点が時代を感じさせる
飛んで、ナンバリング付きLED前照灯、車椅子・ベビーカーマーク縦並びの形態
そして時代はステッカー移設後へ
昨年度12月に旅立った8804Fを見に行った際のもの
当時は検査に入り綺麗になると思い込んでいた頃
まさか数カ月後に同じ状況になるとは知るわけもなく…
2024年の新年HMも勤め上げた
これが最後の晴れ舞台となった
上から見下ろす
これが本線上を走る最後のカットになった
それほどの思い入れは無いが、あの四角い銀色のドアが見れないとなると寂しさを感じる
ありがとう、さようなら初期更新ドア
化粧板付き金属抑えのドア
その血は静かに生きてゆく
Next…?